特定医療法人はこちら
物件情報の収集診療圏調査
診療科目・診療時間・医院名称の決定
事業計画書の作成、銀行への融資交渉
設計プランニング
保健所確認、建築確認申請
レセコンor電子カルテの決定
就業規則・給与の概要策定
スタッフ募集チラシの作成、配布
面接・採用者の決定、研修
医師会加入手続き
近隣へのあいさつ
看板広告、内覧会の実施
開設許可・保険医療機関指定申請
社会保険・税務署への手続き
個人での診療所が軌道に乗り出したら、医療法人の設立を検討されてはいかがでしょうか。医療法人を設立すると、個人から医療法人へ経営主体が移ります。
●a.医療法人の設立
メリット | デメリット |
---|---|
①税負担軽減 ・個人に比べ法人の方が税率が低い ・所得の分配による税負担軽減 ・給与所得控除による軽減 | ①院長個人の可処分所得は減少 |
②社会保険診療報酬基金からの払込みについて源泉徴収がなくなる | ②均等割の増加 |
③役員退職金を受取ることができる | ③接待交際費などの損金算入の制限 |
④法人契約の保険について損金算入の可能性 | ④法人解散時の残余財産は国庫帰属 |
⑤分院、老人保健施設、附帯業務など業務展開が可能 | ⑤医療法人についての手続き負担(登記、都道府県への届出) |
⑥相続、事業承継の簡便化 | ⑥従業員等の厚生年金強制加入 |
⑦事業と家計の区分の明確化 | ⑦行官庁による指導・監督の強化 |
●b.医療法人設立までのスケジュール
年2回開催
財産目録作成基準日
診療所開設届等各種届出・手続き
●a.事業承継の形態
個人開業か医療法人かによって、次の承継の形態が考えられます。
個人開業 | 医療法人 |
・親族への承継(生前or相続による承継) ・第三者への承継 ・事業廃止 | ・親族への承継(生前or相続による承継) ・第三者への承継 ・他の医療法人との合併 |
●b.事業承継の留意点
「個人開業の親族への承継」
個人開業では院長先生が死亡された場合、院長先生所有の事業資産は相続財産の対象になります。そこで、後継者に承継されるように生前に事業承継対策を考えておくことも必要です。
診療所の土地・建物の引継ぎ | 後継者に「贈与する」、「譲渡する」、「賃貸する」の3種類の方法があります。 贈与…後継者に贈与税が課税される場合があります。 譲渡…譲渡した院長は譲渡所得税が課税される場合があります。 賃貸…後継者と同一生計なのか、別生計なのかによって、課税上の取扱いが異なります。 |
医療機器等の引継ぎ | 土地・建物と同様に「贈与する」、「譲渡する」、「賃貸する」の3種類の方法があります。 賃貸の場合には、同一生計かどうかにより課税上の取扱いが異なります。 |
借入金の引継ぎ | 債権者である金融機関の同意があれば、引継ぎ可能です。 |
退職金 | 院長には税務上、退職金を支払うことはできません。 小規模企業共済制度に加入していれば、廃業に伴い共済金を受取ることができます。 |
「医療法人の親族への承継」
医療法人の事業承継は出資持分と役員の承継が必要となります。役員の承継は理事会により理事長として選任されることにより、承継されます。出資持分については相続財産となります。
事業承継にあたっては、出資持分をどのように移転させるかが重要となります。